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再現

翌朝。告知も宣伝も何もしない状態で開店を迎えた。

勿論、客層もいつもと変わらないお爺さんお婆さん。しかしスロットの当り告知ランプが付いていた為、

開店から全台スロットの電源は落としていた。

その異変に常連客も直ぐに気づく…

『お兄ちゃん・・・何で電源切れてるんや?打ったらアカンのか?』

『いぁいぁそんな訳じゃ無いんですけど・・・』

『まぁ打って下さいよ☆良いこと有るかも知れませんよ♪』

そして何台か電源を入れた時にイキナリ告知ランプが付く台に座った常連さんが

『おぉぉ兄ちゃん!!これもぅ当たってるんとちゃうんか?』

『ん・・そうみたいですね!!』

『兄ちゃん・押してくれや~~』

判りました!の一声で目押しをして7を狙ってあげる・・・

『アレ~おかしいなぁ~エッ!ひょっとして(-_-;)』

『すっかり忘れていたREGだよこれ』

初めてのモーニング仕込みの当りは、何とREGボーナスだった。

翌日は朝からREGボーナスに成らない様にボーナス判別を行いBIGボーナスの成立を確認しながら、

連日夜遅くまで時には朝方近くまで仕込みを続けて居た。

その甲斐あって1週間程で朝から開店待ちの常連さんが出てくるように成って来る。

しかし普段並ばない店に、開店前からお客が並びだすと必然的に若い子やプロは直ぐに反応してくる。

私の仕込みの調子が良い時は30台中10台以上にモーニングを仕込んでたり、

新台入れ替え時や時間打ちの時は従業員を使い全台モーニング等も行っていた為、

次第に台取り合戦はエスカレートし始める。

高校時代のモーニング取りに翻弄した、あの時代が私の店で蘇った。開店と同時に店内になだれ込み台の奪い合い。

朝一瞬で決まる勝負!!低換金と言う事で5~6台程度の仕込みなら赤字にも成らず余裕で仕込める状況だったが、

しかし深夜遅くまでの仕込みは体に相当な疲労が蓄積されるだけでは無く、正直面倒くさくなりつつ有った。

そして師匠に何か良い方法は無いか相談する…

すると師匠はゴソゴソと自分の部屋から黒い箱の様な怪しげな機械を持ってきた

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そしてホールに行きその機械をスロットの基盤に取り付けると。

『ピコ~ン♪ぷ・ぷ・ぷ・・・・ピコ~ン♪ぷ・ぷ・ぷ・・・・』

スロットのリールは回らないのに停止音や演出音だけが台から聞こえて来た。

師匠『これは山佐の打ち込み機やけど回すだけやったらコレでええやろ』

師匠『今月の利益確保出来たら専用の打ち込み機買ったるわ~』

師匠『それまでは我慢してこれ使っとけ』

師匠『後な…コレはホールに置いてたらヤヴァイから必ず自分の部屋に持って帰れよ』

残りの怪しげな機械を取りに来いと、師匠が言ったので着いて行くと、その部屋には

私が昔お世話に成ったコンチネンタルやリノの打ち込み機までもが所狭しと置いて有った。

師匠曰く・・・

師匠『この部屋の存在は誰にも言ぅたらアカンぞ!!なにせウチの親父(社長)さえも知らんからな~がはは☆』

心の中でなんでモット早く機械を出してくれなかったのだろう?

と思いつつも打ち込み機を使いモーニングを入れ続け次第に客は増えて行った。

そんな有る日パチンコにもモーニングを入れる方法を思いつく!!


【続く】

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